改めて、ガンにならないための食生活のレポートです。
2017/ 05/ 23
がんにならないための食生活について、初めて綿密な調査報告が示されたのは、1977年にアメリカで公表された「マクガバン・レポート」でした。マクガバン・レポートは、がん治療のための研究について7年の年月をかけて調査された結果をまとめたものです。このレポートは、病気の改善のためには「食事や栄養の改善」が必要であることを示したことが大きな特徴です。
マクガバン・レポートでは、がんなどの病気は「間違った食生活が原因になって起きる食源病」であり、「食生活を改める」ことによって「病気を予防する」ことが重要であると主張しました。この「間違った食生活」とは、肉や乳製品、卵を中心とする高カロリー・高脂肪の食事のことです。また、「たんぱく質の摂取量が増えると、乳がん、子宮内膜がん、前立腺がん、結腸・直腸がん、すい臓がん、胃がんなどの発生率が高まる」ことも、補足レポートにおいて指摘されています。
そして、ここで理想的な食事として評価されたのが「元禄時代の日本人の食事」でした。玄米を主食とし、旬の野菜や海草、小魚を食べるという食生活こそが人類の理想だということです。
世界がん研究基金
マクガバン・レポートから30年後の2007年に、世界がん研究基金と米国がん研究協会が、7000件以上の研究を根拠として「食べ物、栄養、運動とがん予防」の勧告をしました。そこで提示された食生活は、以下のとおりです。
植物性食品
◦【推奨】毎日、400グラム以上の野菜や果物と、全粒穀物と豆を食べる
◦【理想】毎日、600グラム以上の野菜や果物と、精白されていない穀物と豆を食べる
動物性食品
◦【推奨】週に肉は300グラム以下にし、加工肉を避ける
◦【理想】週に肉は300グラム以下にし、赤肉をやめ鶏肉や魚にする
飲料
◦砂糖入り飲料やフルーツジュースを避ける
◦水や茶、無糖コーヒーを飲む
アルコール
◦男性は一日二杯、女性は一日一杯まで
保存・調理
◦【推奨】塩分摂取量を一日6グラム以下にするために、塩辛い食べ物を避ける。カビのある穀物や豆を避ける
◦【理想】塩分摂取量を一日4グラム以下にする
この他、タバコとアルコールががんの原因であることも強調されています。またタバコとアルコールは相乗効果で発がん物質となる、とも指摘されています。
食生活の考え方
緑黄色野菜のすすめ
現在は、がんの予防や治療に効果のある食事について、数多くの報告や出版物が存在しています。例えば、国立がんセンター疫学部長だった平山雄博士によって書かれた『緑黄色野菜のすすめ』などです。それらに共通する内容として、次のようにまとめられます。
1.発がん性物質と判明しているものは避ける
2.毎日30種類以上の食品を摂る
3.旬の新鮮なものを食べる
4.東洋医学で定義される「陽性食品」「陰性食品」をバランスよく摂る
5.全粒穀(玄米、蕎麦、麦、粟、稗)、緑黄色野菜、魚介類、海藻類、豆、芋などを多く摂り、肉類、塩分、乳製品(ヨーグルトは除く)は少なめにする
つまり、かつての日本の庶民の食事そのままが良いということです。
旬の食べ物
医師の立場から見て、毎日たくさんの野菜を摂っていても、思うように体力や免疫力が上がらない方もいます。このような現象は、野菜の質の劣化によるのではないかと疑われます。化学肥料や農薬を大量に使っている野菜は、見た目は良くてもビタミンやミネラルが十分に含まれていないことがあります。
食生活に気をつけるのであれば、ただ野菜を摂ることばかり意識するのではなく、その質をも考える必要があります。言い換えれば、旬の食べ物を摂るということです。例えば、ハウス栽培で作られた野菜より、缶詰のホールトマトの方が良いかもしれません。地中海沿岸で真っ赤に熟れたトマトをそのまま缶詰にしているわけですから。
食事の選び方
「まごわやさしい」
健康を守るための食生活として、医学博士の吉村裕之先生は「まごわやさしい」という言葉を提唱されています。
◦ま
◦豆類。大豆、金時豆、豆腐、納豆など。質の良いたんぱく質が摂れます。
◦ご
◦ご飯とゴマ。
◦わ
◦ワカメなどの海藻類。他には昆布、ひじき、海苔など。
◦や
◦豆類。大豆、金時豆、豆腐、納豆など。質の良いたんぱく質が摂れます。
◦さ
◦魚。特に秋刀魚、鰯など近海で獲れる小さい魚。
◦し
◦シイタケなどのキノコ類。
◦い
◦芋類。ジャガイモ、サトイモ、サツマイモなど。
この「まごわやさしい」を実践することで、ビタミンやミネラル、食物繊維などの健康に必要不可欠な栄養を摂取することができます。正しい食生活によって、免疫力も向上します。こうした食生活は、「マクガバン・レポート」で推奨された伝統的な日本食そのものです。
尚、これは 高原医学博士が 要点をまとめたものとなります。
で、補足としましては あくまでも基準論ですので
たとえば身体を使うお仕事の方は、 塩分や水分補給が デスクワークの方より必要なのは
言うまでもありません。慣れてくれば、
今身体が 何を欲しているのか?判るようになるものです。
食べたくなければ、内蔵が疲れているとか 原因がある訳ですから
一食くらいぬいて、休ませた方が 身体に良いんです、よ...*
コメント
No title
ガンにならないために、間違った食生活を
見直し、「まごわやさしい」を意識して
健康でいたいと思います。
ありがとうございました。
2017-01-31 10:13 ぷっちょ水無月